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NEW! 特例法 1年間の施行状況 (2004/7/16 〜 2005/7/15)
  ※最高裁判所 調べ
申立件数 認容(許可) 審理中 取下げ 却下数
集 計 期 間     
全 国 合 計 249 208 31 8 2  2004/ 7/16〜 2005/7/15 まで
● 2004年7月16日〜2004年12月31日まで、施行後5ヶ月半の状況
  ※最高裁判所 調べ
申立件数 認容(許可) 審理中 取下げ 却下数
集 計 期 間     
全 国 合 計 130 97 29 4 0  2004/ 7/16〜 2004/12/31 まで
● 2005年1月1日〜2005年6月30日まで、2005年上半期の状況
  ※当会(gid.jp) 調べ
申立件数 認容(許可) 審理中 取下げ 却下数
集 計 期 間     
全 国 合 計 115 112 25 5 2  2005/ 1/1〜 2005/6/30 まで

 
申立ての件数は、徐々に落ち着く(鈍化する)傾向にあることが窺える。
 
※【申立数の推移】 施行後3.49ヶ月(28.7件/月)→ 施行後5.5ヶ月(23.6件/月)→ 施行後1年(20.8件/月) →※最近6.5ヶ月(19.8件/月)。

申立て件数に地域差はあるが、審判の結果に差は見受けらず、地方でも許可されている。
 
※【参考値】 北海道・東京・千葉・埼玉・神奈川・愛知・大阪・兵庫・京都・広島・福岡の合計(許可172件/却下2件)、他36県 (許可36件/却下0件

却下の事例は殆どない。 2件の却下事例は法律の要件に該当しなかったことなどが要因。
 
※【参考値】 却下事例のあった都道府県の内訳 (東京都 1件、埼玉県1件

申立て件数や認容件数は、比較的人口の多い都市部に集中しており、とくに東京と大阪で
  上記件数の約半数を占めている。 これは他県との人口比よりも非常に多い数字であり、
  このことは 当事者が地方では生活しにくい現状をあらわしているものと思われる。

 ※【参考値(推計)】 1.東京(許可63件)、 2.大阪(38)、以下 3.兵庫(14)、4.神奈川(13)、5.千葉(11)、以下 6.愛知6.埼玉8.広島、9.京都

「 性同一性障害特例法 施行1年にあたって... 」  


 「性同一性障害者の性別の取扱いに関する特例の法律(通称:特例法)」が昨年の7月16日に施行されから、早いもので
1年が経ちました。性同一性障害を有する者の性別更正
が現実となり、これにより 200名を超える当事者が新しい性として
人生を踏み出して行かれたことになります。すでに結婚の報告も複数からあり、このことはとても喜ばしく思っております。

私たちが各地の家庭裁判所の協力を得て独自に状況を調査した施行後 約3.5ヶ月経過時点では、申立て
100件と、 52件
の認容でしたが、その後、最高裁判所事務総局家庭局の発表によると、施行後から1年経過した時点では、申立て
249件
認容208件と、当事者全体から見れば少しずつですが増加している模様です。
※申立数のペース(1ヶ月平均)は減少傾向

画期的なことは、家庭裁判所に性別更正の申し立てをした後、却下された事例が ほとんどないことです。
却下された数例は、申立ての要件から外れていたケースが殆どと確認しており、取り下げた例も同様の理由か、提出書類
の不備等によるものと考えられます。却下された例が殆どないことは、非常に喜ばしいことであり、私たち当事者にとっては
朗報
となりました。本法律の成立に尽力くださった議員の皆様、法務省・厚生労働省をはじめとした行政の皆様、日本精神
神経学会をはじめとする医師の皆様、法曹界の皆様、マスコミ関係の皆様他関係者各位に改めて厚く御礼申し上げます。

しかし喜んでばかりはいられない状況があります。「性別違和」を訴えて医療機関を受診した方だけでも全国に約4,000人、
「性同一性障害」と診断されている当事者は、実数で 3,000人以上おり、この数は毎年増え続けています。医療機関に通
うことが困難な 地方にお住まいの方や、未成年者などを含めると、実際は更に多いと推定されています。 これに対して、
性別の更正ができた方は209人ですから、全体のわずか
5〜6% にとどまっています。
今後、申し立て件数が増えると
しても、まだまだ多くの当事者が性別更正の適用外に残されることになってしまいます。特例法の要件を満たせない方、
性別適合手術までは望まない方、治療途中の者など、多くの当事者にとっては、まだまだ苦しみが続くのです。
特例法の施行やマスコミ報道などによって「性同一性障害」という言葉はかなり浸透はいたしました。しかしなら、就労の際
や教育現場において発生する無理解や強制など、まだまだ性同一性障害に対する差別や偏見は数多く残されています。
また、性別更正ができたとしても、「性別を更正した」という事実は戸籍上残ってしまうため、これを原因として差別を引き起
こす可能性は充分にあります。

特例法には 「
2名以上の医師の診断書」、 「20歳以上」、 「現に婚姻していない」、 「現に子がいない」、 「生殖腺の除去」、
外性器が他の性のものに近似している」 という要件があります。
このなかでも特に 「現に子がいないこと」 という要件は、子供のいる当事者にとって、非常に過酷で厳しい要件となって
います。子供がいるという事実は、今更どうにもできません。
去る2005年7月10日、読売新聞社より 「 戸籍更正決定を受け、拘置所(男区→女区)施設移す 」 という大阪の受刑施設
でのニュースが流れました。この方は
それでも性別更正できたからよいけれど、子供がいるなどして性別更正ができない
人は、一体どうすればよいのでしょうか。
性別の更正ができないMTFであれば、男子房に入れられてしまうでしょう。そう
なれば、本人の精神的苦痛は、どんなに大きいことでしょうか。
身体が全く同じ状態であるにも関わらず、このような扱い
の差を受けるのならば、
これは憲法14条にいう 「法の下の平等」 に反していると言わざるを得ません。

この 「子供がいないこと」 という要件が付けられたのは、「子の福祉のため」と説明されていますが、現に父親であった者が
女に、母親であった者が男に「既に変わってしまっている」という事実は変えることができません。逆に、今母親なのに戸籍
が「男性」である、今 父親なのに戸籍が「女性」であることが、親にとっても子供にとっても不利益となっているのです。
そして、なにより親の性別更正を求めているのは、その子供自体であることも多く、子供を健全に育てるためにこそ親の性
別更正が必要なのです。
このように親が性別を更正することについては何ら問題がないだけでなく、親子共に一番福祉に
叶うことなのです。この「現に子がいないこと」という要件は、何をおいても最初に撤廃
しなければなりません。

私たちは今後も特例法の 「
子どもがいないこと」 要件の撤廃を含む要件の緩和や、性同一性障害を抱える者に対する
差別や偏見が無くなり、普通にくらせる社会が来るように活動を続けてまいります。今後とも、ご支援、ご協力を賜ります
ようお願い申し上げます。

 平成17年7月25日

        gid.jp (性同一性障害を抱える人々が、普通にくらせる社会をめざす会)
       
       

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